「夢は語れば語るほど一人歩きをしてくれます」
うちのホームページにはサービス内容を載せています。少しでも見てくれる方にイメージしてもらえるようにと思ってはいるのですが・・・
http://www.maaruicocoro.or.jp/%e9%9a%9c%e3%81%8c%e3%81%84%…/
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http://www.maaruicocoro.or.jp/障がい福祉サービス/就労継続支援A型/
http://www.maaruicocoro.or.jp/障がい福祉サービス/就労移行支援/
障がいがあるなしにかかわらず、毎日の仕事が慣れてくると中だるみがあります。だからアフターファイブで息抜きをするための娯楽や自己啓発に皆さんいそしみますよね。それが少し苦手なのが彼ら彼女らなんです。
私は「わたしのゆめ・もくひょう」「こんげつのもくひょう」を利用者さんに書いてもらってます。
定期的に書いてもらいたいのですがなかなかそういうわけにはいきません。また、文字にすることが苦手な人もいるのでそういう人の場合は話しながら言葉を引き出していきます。
生活環境もみんなまったく違います。既婚の人もいれば高校・専門学校を卒業間もない人もいれば、高齢で一人暮らしの人もいます。だからみんなの書く夢も目標もその人の生活背景を見事に表しています。
自分の親の収入と同じくらいの稼ぎを目標にしているという書き方の人、就職と書く人、3年後に正規社員になると書く人、それぞれ書き方は違いますが、うちを卒業して一般の会社で働きたいと思っている人は多いです。当然その心は給料が増えて生活を安定させたいのです。当然です。
このみんなの思いに応えてあげるのがわたしの役目なんですが、力が足りず申し訳ないと思っています。
けれど利用者さん本人・家族の心構えが最も重要であると思います。「わたしのゆめ・もくひょう」「こんげつのもくひょう」を書いてもらってる意味は実はこの心構えを見るのにとても役立っています。
毎回問いかけている内容は同じです。しかし、そのときの心の動きによって彼ら彼女らの表現が、同じことを言ってても、違う言葉で書かれています。そのことにわたしも気づき本人の状況を理解できるようになって来ました。
例えば、今回自分の親の収入と同じくらいの稼ぎを目標にしていると書いた人は、1年前には「親より早く死ぬことと」書いていました。
この人は親からのプレッシャーがかなり強い状況で精神的に不安定なときにうちに来たのでしょう。常に親や親戚で地位の高い役職の人たちの重圧に苦しんできたことが伺えました。親のように金を稼ぐことができないから先に死にたい、というゆめだったんです。親御さんとも話しました。一ヶ月うちを休んだこともありました。
しかし今回「自分の親の収入と同じくらいの稼ぎを目標にしている」と書きました。
親御さんとのかかわりに明らかに変化が起こっているんです。夢は語れば語るほど一人歩きします。もうすぐ今までの彼なら調子を崩し入院するパターンだけど、それが今年なければ「夢」に救われ一歩前進だと思います。
あなたの周りにも同じ悩みを抱えている人がいませんか。ぜひあなたのご意見を聞かせてください。